特集 沸騰する太陽光1兆円産業! 波乱含みの全量売電マーケット 60日間のすべて 12〜32 |
FIT(再生可能エネルギーの全量買取り式固定価格買取り制度)が始動して2ヵ月。いま、国内の太陽光発電マーケットが嘗てない活況を呈している。買取り価格42円、買取り期間20年のインセンティブが反響を呼び、数多の企業・団体が全国各地で太陽光発電所の開設に乗り出した。公表されたメガソーラープロジェクトだけでも、実に1.3GWを超えている。今年度着工する出力10kW以上の全量売電ソーラー発電所は、2GW、あるいは3GWに及ぶ可能性も出てきた。 だが、意外にも建設工事が遅延している。いったい何が起こっているのか。全量売電マーケットの実態に迫る。 全国メガソーラーマップ東日本/西日本 interview 「太陽光発電が主軸 182MW早期建設へ」藤井宏明 SBエナジー 取締役副社長 7月1日のFIT始動に合わせ、京都市と群馬県の2ヵ所同時にメガソーラーを稼働させたSBエナジー。孫正義氏率いるソフトバンクグループの再エネ事業会社だ。全国10ヵ所、出力規模にして計182MWに及ぶ太陽光発電所を建設する計画を掲げ、全量売電マーケットを牽引する。その狙いは何か。取締役副社長の藤井宏明氏に話を聞いた。 「全量売電で金融市場拡大 そして技術革新を支えよ」山下哲生 日本アジアグループ 代表取締役会長 2年内に太陽光発電所を500MW―。壮大な目標を掲げる日本アジアグループ。太陽光発電のプロジェクト開発はすでにドイツ、スペイン、チェコ、イタリアの欧州4カ国に加え、国内でも実績を持つ。では今夏スタートした全量売電マーケットをどう見ているのか。経営トップの山下哲生会長が語った。 EPC編 1.5GW誕生も、底なしの価格競争 42円が生んだ数奇なマーケット ときの経過とともに消え去る運命にある42円。それゆえ42という価値が放つ魅力は一段と輝きを増し、多くの発電事業者たちが心奪われ獲得に動き始めた。 パワコン編 メガソーラー開発ラッシュで需要急増 大型パワコン グローバル競争勃発!? 太陽電池で発電した電気を送電網に流し込むための変換器、パワーコンディショナの市場が、メガソーラーの開発ラッシュで急拡大している。これまで定格出力10kWや同100kWの中型タイプが主流だったが、勢力図が一変。同250kWや同500kWの大型パワコンが主役となりつつある。国内メーカーの独占市場に海外勢が参入しており、早くもグローバル競争が激化しそうだ。 |
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![]() 550億円の巨額詐欺に揺れる サンテックパワー 創業者の施正栄氏、CEO電撃退任 8月15日、世界に衝撃が走った。サンテックパワーの創業者にして、30.3%の同社株を保有する施正栄氏が12年もの間、就任し続けたCEOの座を降りたのだ。 欧・中巡る史上最大の貿易紛争 ソーラーワールド主導で中国パネルをダンピング提訴 世界最大の生産地、中国と世界最大マーケットのEU、この超大国間を巡って、太陽光発電の歴史上、最大規模となる貿易紛争がついに始まった。 |
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![]() インリー・グリーンエナジー 12年上半期、世界トップの約1.1GW 2013年内にも赤字脱却へ 垂直統合生産と呼ばれる原料シリコンからウエハ、セル、モジュールまで。全てを一貫生産するバリューチェーンの拡大によって、世界最大のパネル生産地となった中国。だが傷つく財務状態が自らのアイデンティティであるはずの垂直統合の限界性すら浮き彫りにし始めた。 今年1〜6月期で世界トップに飛躍したインリー・グリーンエナジーもむろん例外ではない。最高戦略責任者であるユイ・ワン氏は何を語るのか。 |
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![]() 「高すぎるFITはむしろ敵 メガソーラーなら買取り価格35円で利益を出せる」村沢義久 東京大学 総長室アドバイザー CO2の削減を自らの原点として、太陽光発電と電気自動車による「燃やさない文明」を提唱し続ける村沢義久東京大学総長室アドバイザー。21世紀は電気自動車の時代が到来し、ビックスリーに代表された巨大企業による寡占状態は終わりを告げ、何百という電気自動車メーカーが生まれるというスモール・ハンドレッド構想でも有名だ。その村沢氏が描くビジョンとは、2050年に総発電量の実に50%を自然エネルギーで賄うという超大革命から、「高すぎるFITは敵でしかない」との信念のもと、30〜35円への買取り価格の引き下げ提言まで。まさに「天文学から微粒子」まで氏の世界観は拡がり続ける。 ![]() ノーリツ 新エネ事業で4年内500億円 太陽光が中核 住宅用設備機器メーカーで、太陽電池モジュールを生産するノーリツが、このほど下流域への展開を強めている。住宅用では、8月21日より太陽光発電システムと太陽熱温水器をセットにした独自のシステムを発売。産業用では、IPP(独立系発電)事業やEPC(設計・調達・建設)事業を推進し、自社工場へ出力400kWの太陽光発電設備を設置する。太陽光発電を中心に新エネルギー分野で事業拡大を図り、2016年に売上高500億円を目指す。 |
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![]() W単価で多結晶Si型に勝算あり “双晶結晶”で高品質化へ 中嶋一雄 京都大学大学院 エネルギー科学研究科客員教授 「n型単結晶シリコン(Si)」、「バックコンタクト」、「集光型」など、太陽電池の高効率化開発が盛んであるが、いまこそ“多結晶Si型”と訴える研究者がいる。14年に亘って太陽電池用Si半導体結晶のバルク成長の研究を続ける京都大学の中嶋一雄氏がその人。いまだ主流は多結晶Si型であるが、熾烈なコスト競争の末、日本勢はアジア勢の後塵を拝している。この情勢を巻き返す術はあるか。多結晶Si型の可能性を探る。 |
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![]() 東京太陽光建材、両面受光型モジュール販売 発電量20% 大阪ガスグループ、社有地3ヵ所に総発電容量3.5MW メガソーラー建設 インリー・グリーンエナジージャパン、テュフよりJISQ8901認証取得 タデック、今期5MW売上高1.5億円目指す パナソニックESファシリティエンジニアリグ、今期EPC5MWへ ソーラーパートナーズ、全国200社の施工網構築へ スリー・アールシステム、中国パーライトソーラーと総代理店契約 住宅用はkW30万円 奥地建産、産業用へ標準化架台販売 SI事業へ進出 WWB、全国8ヵ所で太陽光発電所建設へ アイアンドシー・クルーズ、産業用太陽光 見積りサイト開設 伯東、12年度売上20億円へ 産業用強化 リニューアブル・ジャパン、今年20MW着工へ メガソーラーコンサル事業 クリーンエナジージャパン、スクリュー式架台、今期80MW目指す |
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![]() 桑野幸徳 太陽光発電技術研究組合 理事長 第四回/“奇跡”の年 1974 桑野は、ひたすらアモルファス半導体の研究に没頭した。異端の研究テーマであったが、桑野にとっては人生をかけた大仕事だった。スイッチング素子への応用は、あっけなく夢と消えたが、新たに光記録装置に利用できないか。・・・ |
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![]() 1)生活産業研究所、日射量予測ソフト発売 2)GSユアサ、リチウムイオン蓄電搭載型パワーコンディショナ発売 |
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![]() 世界市況データ(ポリシリコン、ウエハ、セル、モジュールのスポット価格)/ JET部品認証 太陽電池モジュール用バックシート / 太陽光発電用パワーコンディショナ(出力20kW未満)JET登録リスト |
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太陽光発電の専門メディア PVeye 2012年9月号 沸騰する太陽光1兆円産業! 波乱含みの全量売電マーケット60日間のすべて インタビュー 村沢義久 東京大学 総長室アドバイザー 発行日:2012年8月24日 定価:1,890円(税込) 発行元:ヴィズオンプレス株式会社 発行人:川副暁優 編集長:藤村朋弘 デザイン:ad POPOLO 雑誌80109-8 4910801090826 01800 |
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