パナソニック(大坪文雄社長)は1月30日、モジュール変換効率18.7%の住宅用の太陽電池モジュールを製品化した。同社の高性能モジュールであるHIT型を改良し、出力240W(変換効率18.7%)と233W(18.2%)の新型モジュール2種を開発。3月8日より受注を開始する。モジュール効率18.7%は、一般住宅用の太陽電池モジュールでは世界最高レベルの発電性能となる。
HIT型とは、単結晶シリコンウエハ基板と薄膜アモルファスシリコン型の発電層を重ね合わせたハイブリッド構造のモジュール。子会社の三洋電機が開発した製品で、発電性能は世界最高レベルである。従来のHIT型は、出力230Wでモジュール変換効率は17.9%だった。今回は、単結晶シリコンウエハ基板と薄膜アモルファスシリコン発電層の接合を最適化し、モジュールの変換効率を最大18.7%まで引き上げた。
さらに、周辺機器であるパワーコンディショナ(パワコン)の新製品として、屋根の複数面に設置できるマルチストリング型パワコン(4.0kW、5.5kW)と、集中型パワコン(2.7kW、4.0kW)を発表した。集中型パワコン2.7kWタイプはSiC(シリコンカーバイド)ダイオードを搭載して、電力変換効率を95.5%まで高めている。いずれも3月8日より販売を本格化する。
このほか、ワイヤレスエネルギーモニタのラインナップを一新した。モニタリングアダプタを使用すると、発電電力量や使用電力量などをデジタルテレビやスマートフォンで確認できる。
新型モジュールや周辺機器で構成した住宅用太陽光発電システムを、「HIT240シリーズ」、「HIT233シリーズ」として売り出す。2012年度の販売目標は7万セットとしている。
(2012.1.30)
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